紙飛行機 R011123 制作者 水戸南航空製作所 KIKUCHI.M |
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発航時右(左)にパッと逃げてしまう | ||
こんな時どのように対処したらいいのだろうか | ||
発航と同時に高度を上げながら右或いは左に機首を向け頂点を超えて 円軌道を描き高度ロス、ウィングオーバーと見まごう飛び方を指す。 ◆機体に目視判断し難い狂いが有るも現場で処置が困難な場合に於い ての対症療法である。従って、パッと逃げる最大要因或いは真の原因 は各自に於いて別途調査され対処されたい。 ◆右(又は左)にパッと逃げる対策を講じても効果が見られない場合は 機体設計の見直しを視野に入れる必要があるかも知れない。 ◆対処する前にカタパルト発航機特有の機速変化とそれに伴う舵角と 運動変化更に舵角調整する場所毎に異なる運動の大きさなどの関係を 整理しておかねばならない。なお、参考までに下に簡単な説明を付け 加えますのでご覧下さい。尚、これらの理解は各自に委ねる。 ─────────────────────────────── |
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★──── 標記現象に手を入れる手順と留意点 ────★ @:パッと逃げる方向及び曲がりの大きさを確認 A:機体全体アライメントに見掛け上特に狂いがない事 B:スタブツイスト微調整を繰り返し効果と成果を確認 C:スタブツイストで解決出来たらここで終了 D:Bを繰り返すも効果が見られない場合はEへ続く E:これ迄加えたスタブツイスト設定を全て元に戻す F:主翼フラップに当たる部分を図示の方法で修正 G:主翼フラップ部微調整を繰り返し効果と成果を確認 H:主翼フラップ部での対応で成果が出たら旋回半径再設定 I:旋回半径設定はスタブチルトで設定する事を薦める |
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「補足」カタパルト発航機の速度変化と舵角設定 | ||
●発航直後〜返り点直前迄 この間は機速が非常に高いので小さな舵角設定で効果を得る [補]胴体中心から遠いエルロン舵角を変えると変化が過敏と なり高速領域に於ける設定に不向きなので慎重であれ。 [補]胴体中心に極近いフラップ部に舵角を加えても変化は穏 やか且つ高速時にだけ働き滑空に於いて影響を与えない。 [補]水平尾翼に施すスタブツイストは微小領域に治めなけれ ばならない。要は高速時に作用させ滑空時は無視出来る 微小領域と微少舵角で十分効果を得られるのがその理由。 [補]スタブツイスト作用力は微少故にこれで効果が見られな いと判断されたら真の要因は別にあると考え元に戻す。 ●返り点(Transition) ここは上昇から滑空移行切替点つまり頂点前後でこの間の機体速度 は限りなく[ゼロ]に近く、頂点直下での機速近似値はゼロとなる。 [補]返り点に於ける機首の向きや方向きを確り観察しようね。 [補]返り点に達するまでの航跡を確り観察しようね。 [補]返り損ない即水平尾翼後縁をイジルも策だが要因を探せ。 ●返り点過ぎ滑空初め 機速近似値ゼロからスタブチルト効果などの働きで機体は旋回方向 へ傾いて滑り出します。滑り始めると同時に旋回内側の翼には揚力 が働き機体姿勢を立て直しここから滑空飛行へ移行し始める。 [補]滑空移行直後の機体姿勢を確り観察しようね。 [補]滑空機はここからが勝負だと言う事を肝に銘じ設定しよう。 [補]旋回設定或いは調整をエルロンで行うと高速上昇に影響大。 ●滑空飛行 滑空中の機体速度は飛行機の仕様により異なるが概ね5±1m/s辺りと 考えている。従って舵角設定はこの速度領域で働く角度や設定範囲 更に設定場所を考慮しよう。 ●旋回飛行と滞空時間 旋回中は旋回と移動を繰り返す事で機体を浮かす空気の中に長く 留まる事が出来るので滞空時間を延ばす事が出来るのだ。 [補]旋回半径が小さいと沈下し易くなり滞空時間が短くなる [補]自機の旋回/毎秒を観測(測定)し適正な旋回周長を知ると良い ●旋回飛行と安定性 [例]胴体側面積と垂直尾翼面積の大きさは風向き変化対応し切れず 風下に向かった途端「真っ逆さま」墜落と深い関係がある。 [例]旋回をエルロンに頼り過ぎると旋回傾斜が大きくなり滞空性が 損なわれる、また、旋回傾斜が一度大きくなると傾斜が助長さ れ仕舞いにはスパイラルに陥り墜落の憂き目に遭う。 [例]垂直尾翼が大き過ぎると(高さ幅共に)風向き変化に追従し難く なり強風下では直行し揚力減や姿勢復元不可となり墜落する。 |
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